日本の技術は世界一ィィィィィ?("無水銀"ボタン電池)

世界初 無水銀酸化銀電池 商品化　～　環境に配慮したボタン形電池来年発売へ　～を見て頭に浮かぶはてなマーク。
前にもボタン型電池で無水銀ってのを見たことがあるような･･･。

もうキャッシュしか残っていないけれど、ありました。

無水銀のアルカリ性ボタン電池、実用化へ
中国が独自に開発した「無水銀のアルカリ性ボタン電池」の使用が開始された。これは中国の電池環境保護プロジェクトの大きな進展となる。

nikkeibp(Googleキャッシュ-元記事日付は2004-03-25)

どっちも電解液がアルカリ性なのでややこしいけど、おそらくソニーのは「酸化銀電池(SR)」なのに対し、中国のは「アルカリマンガン電池(LR)」なのかと。
ソニーのプレスリリースでは、LRシリーズの水銀対応状況－SRより前に対応済みとか、SRの後にやりますとか－について全くふれられていないのはきっと意図的なんでしょうね、とか意地悪なことを言ってみたり。

この機会に、今までいい加減にしか理解していなかった、SRとLRの違いを調べて整理してみました。

種類	SR	LR
公称電圧	1.55V	1.5V
公称容量*1	180mAh	120mAh
正極活物質	Ag2O	MnO2
生産開始*2	1972年	1977年
販売価格*3	493円	157円

*1 http://www.sony.co.jp/Products/MicroBattery/での、SR44WとLR44の比較
*2　http://www.sanyo.co.jp/cs/academy/rekisi/rekisi.htmlより
　　「ボタン型」の生産開始年では無いかもしれません
*3　http://www.yodobashi.com/での、SR44/BH EXP76とLR44/BH A76の比較

SRの容量単価(円/mAh)がLRの約2倍です。これほど違うとは。
ただ、電池の容量ってのは、負荷によってかなり変化し、実際に使う機器によっては、この容量が逆転したりするんで、そういうデータがないか探そうとしたんですが・・・。すぐに見つからなかったので諦めました。(；´ー`)>

現状の一般的な携帯電話みたいな用途であれば、使用時間が半分でもいいから安い電池が良いなんて事はありませんが、ボタン電池を使うような用途であれば、価格半分、容量半分でも一向に問題は無いでしょう。加えて、単3アルカリ電池や、オキシライド電池のように、高容量や高出力を謳った宣伝をしているわけでもなく、一般の消費者は殆ど迷うことなく、SRよりLRを手に取るような気がします。

さて、SRとLR、販売個数の比率はどれぐらいで、どっちが儲かるんでしょうか。
もっとも、企業がやってる環境対策なんて、目の前の儲けのためだけじゃないんですけどね。